7月、梅雨が明けて本格的な夏が始まると、爆発的に増えるハダニ。
「気づいたらまた増えてる」「なかなか減らなくて困っている」という方も多いのではないでしょうか。
わたしもその一人で、ハダニには非常に、非常に困らされています。
気づいたら毎年『植物と一緒にハダニを育てている人』になってしまうのです。
今回は、毎年増えるとわかっているのに葉水ができないずぼらガーデナーが、ハダニをなんとか抑え込むために調べた『ハダニの症状・予防・対策から、リアルな試行錯誤や実体験』をまとめました。
毎夏のハダニに困っている方の参考になれば嬉しいです。
※虫嫌いさんへ:ハダニは目に見えないほど小さいですが、解説のため、ハダニの症状がある葉の裏や、ハダニが葉っぱにかけたクモの巣のようなものの写真が出てきます。
結論:ハダニが大発生したらまずは何をする?
予防できたら一番だけど、こまめに葉水やシャワー、日々の観察ができないと大発生してから気づくことも多いですよね。
まずは、『大発生に気づいたらやること』をまとめました。
- 症状がひどい葉はカットする
- 葉裏までしっかりシャワーをかけて洗い流す
- ハダニに対応したスプレー剤を葉裏にスプレー
- しばらく様子をみて、まだいそうなら再度シャワー
次項からは、ハダニの特徴や症状について解説していきます。
ハダニは葉の汁を吸う小さな害虫
ハダニはほとんど目に見えないくらい小さい
ハダニは体長0.3〜0.5mmほどしかない、とても小さな害虫です。
肉眼でも見えなくはありませんが、葉の上をよく見ると白色の小さな点が動いている程度なので、普段の水やりでは気づかないことがほとんどです。
わたしも「葉っぱの色がなんとなく悪いな」と思って葉裏をのぞき込んで、ようやくハダニに気づくことが毎年のようにあります。
つまり、見つけたときには、すでにある程度増えているケースが多い害虫なんです。
クモの巣みたいな糸を張る|実はクモの仲間
ハダニは名前に「ダニ」と付きますが、実はクモの仲間です。
そのため、数が増えると葉の裏や茎に細い糸を張ることがあります。
「葉っぱにクモの巣みたいな糸が付いている」「ホコリが絡まっているみたい」と感じたら、ハダニが発生しているサインかもしれません。
葉の汁を吸って植物を少しずつ確実に弱らせる
ハダニは葉から植物の汁(細胞液)を吸って生活しています。
一匹だけなら大きな被害にはなりませんが、繁殖力が非常に高いため、気づかないうちに数が増え、植物をじわじわと弱らせてしまいます。
被害が進むと葉がかすれたり黄色くなったりして、最終的には落葉してしまうこともあります。
ハダニの症状は?「なんとなく元気がない」が最初のサイン

わたしが今年(2026年)ハダニに気づいたのは、「最近まで元気だったクレマチス・ペトリエイがなんだか調子が悪そう」と気づいた時です。
じっと近づいて見てみたら、ハダニいる!
ペトリエイのパセリみたいな葉に、ハダニのクモの巣みたいなのがたくさん張っていました。
葉っぱが細かいので症状に全然気がつきませんでしたし、横に置いてあるクリスマスローズ(毎年のハダニ祭メイン会場)がなんともなかったので油断していました。
以下に、「ハダニ被害によって現れる主な症状」をまとめました。
葉が薄くかすれたようになる

写真はペトリエイと同じく、クリスマスローズの隣に置いていたホスタ。
ハダニが葉の裏で増えると、写真のように葉が黄色や白っぽくかすれたようになっていきます。
これは、ハダニに吸汁されて葉緑素が抜けてしまったためにおこる現象です。
この症状が出てからハダニがいることに気がつく方が多いと思います。
葉裏を見ると小さな虫や糸が見える
葉の色が抜けていて怪しいと思ったら、葉裏を見てみてください。
ギリギリ見えるくらいの点々や、細い糸状のものがついていたら、ハダニの可能性が高いです。
被害が進むと葉が黄色くなり落葉する
葉の色がかすれた症状から始まり、被害が進むと葉っぱ全体が黄色くなってやがて枯れてしまいます。
目に見えないくらい小さいハダニですが、集団になると確実に植物を弱らせていきます。
そうなる前に気づいて対処することが大切です。
ハダニはどこから来る?毎年発生してしまう理由
風に乗って飛んできたり、新しい苗についていたりする
ハダニは小さく軽いため、風に乗って飛んできます。
新しく購入した植物の葉裏についていることもあります。
かなり小さい上に風に乗ってこられたら、ベランダなどへの侵入を防ぐのはかなり難しいですよね。
暑くて乾燥する夏は一気に増えやすい
ハダニは気温が高く、乾燥した環境が大好き。
梅雨が明けて、乾燥と気温の上昇とともに一気に増えていきます。
わが家では軒下&風通しの悪さも大きな要因
わが家でハダニが発生するのは主に屋根のあるウッドデッキの鉢植え。
3方向を壁に囲まれていて、とにかく風通しが悪く、雨も当たらないため毎年大発生するのだと思います。
夏は暑くて庭に出ない→気付いたら大発生が毎年のパターン
暑すぎたり虫が増えてきて、庭に出る回数が減ってくる夏。
鉢植えを見回る回数も減ってしまい、気付かないうちに葉裏で増えているのが毎年のパターンです。
水やりをするついでに葉裏に水をかけるということが、ずぼらのわたしにはなかなかできません…。
ハダニが大発生したら私がやっている対策
まずは葉をシャワーでしっかり洗う
ハダニは水に弱いので、葉の裏や糸がついている部分を念入りに洗い流します。
植物を傷めない程度にしっかりめにシャワーを当てると、水圧でハダニ本体だけでなく糸もあらかた除去できます。
それでも多いときは鉢ごとバケツにドボン

この方法は植物を傷める可能性もあるため、あまりにもハダニが多く、なかなか減らない時に行います。
まず、水を張ったバケツにゆっくり鉢を沈めます。
急に沈めると土が浮いてしまうので注意。(腐葉土や軽石など軽いものは多少は浮いてきてしまいます。)

沈められたら、葉っぱをしっかり水につけて葉裏を洗います。
15分くらい沈めておいて、一緒にコバエとコバエの卵も一網打尽にする作戦です。
あまり長時間つけすぎると植物を傷める原因になるので、15分〜20分程度で十分だと思います。
▼写真のバケツはオムニウッティ 10Lのホワイト。
水を溜めて植木鉢を洗ったり、ガーデニング道具を詰め込んで運んだり、今回のように鉢を水没させたりと、とにかく多用途に使えて便利なのでホワイトとグレーをずっと使っています。
軽いのに耐荷重が150kgで踏み台にも使えて、耐熱温度120度、耐冷温度-20度と、乱暴に扱っても大丈夫なハイスペックバケツです。20Lもあります。
被害のひどい葉は思い切って取り除く
葉のかすれがひどい葉は、戻ることはないのと葉裏にたくさんハダニがいるので思い切って取り除きます。
今回被害にあったホスタも、被害がひどい葉を3枚ほどカットしました。
それでも減らなければスプレー剤を併用
水だけで減らない、または心配な場合はスプレー剤を併用します。
後述しますがベニカなどのハダニと記載のある薬剤を使用してください。
牛乳スプレーは衛生的に微妙だった
昨年ハダニが発生した際、「牛乳スプレー」を試してみました。
牛乳を水で薄めたものをスプレーし、牛乳が乾く過程でできる膜を利用してハダニを窒息させるという方法です。
わたしが試してみた感想ですが、ハダニが発生するのは主に夏の高温期なので、あとで洗い流すといえども牛乳を乾くまで放置するのはちょっと嫌だなぁ…と思い1回試しただけで終わりました。
オルトランはハダニに効く?薬を使う前に知っておきたいこと
オルトランはハダニには基本的に効果がない
オルトランはハダニに効かないのかな…?と思って調べましたが、残念ながら効果がないようです。
鉢植えにも定期的にオルトランを撒いているので、効果があればこんなに大発生しないですね。
残念ですが、なんでもかんでもオルトランに背負わせるのはかわいそうですよね…。
ハダニには専用・対応薬剤を選ぶ

ハダニには、適用害虫一覧にハダニの記載のあるものを選びます。
一部ですが、ハダニに効果のある薬剤を紹介します。
スプレー剤
- ベニカXファインスプレー、ベニカXネクストスプレー(KINCHO園芸)
- ベニカナチュラルスプレー(KINCHO園芸)
- BotaNice(アースガーデン)
- 花いとし(アースガーデン) など
殺ダニ剤
- ダニ太郎(有効成分:ビフェナゼート)
- コロマイト乳剤(有効成分:ミルべメクチン)
- カネマイト フロアブル(有効成分:アセキノシル)
- サンケイ クムラス(有効成分:硫黄)
気門封鎖剤
ダニの呼吸器官(気門)を塞ぐことで物理的に窒息させる薬剤。
物理作用なので、使用回数の制限がありません。
- アーリーセーフ(ヤシ油)
- フーモン(界面活性剤)
- ムシラップ(食品添加剤)
農業に使う大容量の製品が多い印象で、家庭園芸では使いきれないかもしれません。
アーリーセーフは100mLなのでなんとか使いきれるかも。
同じ薬ばかり使わないほうがいい理由
ハダニは繁殖のサイクルが非常に早く、同じ薬剤を使っていると薬剤耐性を獲得しやすいです。
薬剤に抵抗性をもったハダニにはその薬剤は効かなくなり、選択肢がどんどん少なくなり対策が難しくなります。
そのため、殺ダニ剤は「年1回」の制限があるものも多いです。
「薬剤抵抗性ハダニ」を誕生させないために、系統の違う薬をローテーションして使うことが推奨されます。
殺ダニ剤の中でも『サンケイ クムラス』は、天然の硫黄を有効成分とするため、何回でも使用できるそうです。
▼しっかりローテーションしてハダニを殲滅したい方は、有名な殺ダニ剤を 4点セットにしてくれている商品もあります。
ずぼらでも続けやすいハダニ予防
こまめに葉水ができなくても落ち込まなくていい
軒下の鉢植え植物だけでも葉の裏に水を…と思っても、大抵できないのがずぼらガーデナーです。
わたしは1週間に1回でもできないので毎年大量発生させています。
どうしても枯らしたくない植物があれば、それだけでも葉水するか、ほかの植物と少し離すなど対策してみてください。
庭植えの植物は風通しよくして、あとは諦めるのもアリ
庭植え植物は雨によってハダニが流されるので、軒下の植物よりは発生しにくいです。
梅雨前に風通しよく整えて、あとは自然に任せるくらいの方が気が楽です。
よくハダニがつく植物とその付近の植物だけでもこまめに観察

鉢植えのクリスマスローズは本当によく発生するので、気にしてはいました。
しかし、今年はその鉢の横のホスタとクレマチスに大発生…。
クリスマスローズから移ったのかもしれませんね。
まだまだ園芸歴が浅く、経験不足が招いた一件だなと思いました。
よく発生する植物だけでなく、そのお隣もチェックが必要ということを学びました。
まとめ|ハダニ対策は「毎日頑張る」より「気づく仕組み」を作る
ハダニはとても小さく、風に乗って飛んできたり、新しく迎えた植物についていたりと、完全に防ぐのは難しい害虫です。
だからこそ、「絶対に発生させない」ことを目指すよりも、早めに気づいて対処できることの方が大切だと思っています。
わたし自身、毎年ハダニを大発生させていますが、それでも水で洗い流したり、必要に応じて薬剤を使ったりしながら、なんとか植物たちと夏を乗り切っています。
「またハダニか…」と落ち込むこともあるかもしれませんが、できることからひとつずつ対策していきましょう。
この記事が、毎年ハダニに悩む方の参考になれば嬉しいです。
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